介護施設での利用者の暴力について思う事

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おはようございます。
やっと季節相応に寒くなってきた感じがしますが、皆様いかがお過ごしですか?

今日は施設での利用者からの暴力について書いてみます。

くれぐれも。
僕はただの介護福祉士であって、学問として専門にしているわけでもなく、誰かに教えるような立場でもありませんので「意見のひとつ」と捉えて頂けると幸いです。
その上での、反論や賛同のコメントは大歓迎です^^

施設内での暴力に対する僕の対処法

いきなりですが、結論から言うと

【退所していただきます】

はい。この時点で、反論したい方も多数いらっしゃると思うんですが、少し待ってw
ちゃんとそこに至るまでの経過は読んでからにしてくださいねm(__)m

まず、施設内での利用者からの暴力なんですが、
⓵利用者→職員
⓶利用者→利用者
の2パターンがあると思うんですね。

でも、これ僕はさほど重要な問題ではないと思っています。

僕個人の考え方ではありますが、利用者=人間、職員=人間です。
介護受ける人も、介護する人も等しく人間。
だから、どこまでいっても
『人間関係の1つのパターン』だと考えているんです。
介護者と被介護者の関係を。

友人関係・・・友と呼べる人間同士の関係
親子関係・・・親と呼ばれる人間と子と呼ばれる人間の関係
なんかと同じですよね。

で、お互いに人間同士の関係である介護者と被介護者。
どちらにとっても、暴力を振るわれるいわれはありません。

なので、入所に関する面接時にもそうですし、入所の手続きに来られた時にもそうですが
職員、利用者問わず施設内での暴力をはじめとした迷惑行為は禁止します。
破った場合には退所を命ぜられることがあります。
と説明します。
同時に同意書にも記名、捺印も頂きます。

それでも、やはり起きるときは起きます。
その場合。
⓵初回は本人と施設長を含むスタッフとで面談。
 今後、一切そのような行為をしないことを確約して頂く。
 と、同時に家族に連絡し内容を伝え、続くようであれば退所の可能性があることを改めて説明。
⓶それでも更に暴力的な行為が継続した場合は、家族にも来所頂き面談の上、
 協力医療機関になって頂いている精神科のドクターに連絡の上、医師と面談。
 医師が必要と判断した場合は入院。
 (※本来、入院治療によって暴力行為がおさまる訳ではありませんが、当該病院長と話す機会を頂いた際に、生活の場での暴力的な行為に対しては入院措置によって自覚を促す意味で受け入れをご了承頂いていたため)
⓷最終的にそれでも暴力行為がおさまらない場合は退所。
という流れになります。

結局、人と人

退所という措置が適当かどうか。
そこは答えは出てません。

なぜなら、最終的にそれで退所となった方がいなかったからなんですね。
一人、退所直前まで話が進んだ方がいましたが、
「次に起きた場合は退所して頂く。」とご家族の前で本人に告げた後は暴力的な行為はなくなったので。
(僕が異動、退職した後はわかりませんが)

でもね。
利用者だから。お金払ってるから。ってのは、暴力を認める理由にはならないですよね。

それにね。
介護職員→サービスを提供
利用者→対価を支払う

サービス≒対価であるならば、お互いにプラスマイナス0に近いはずですよね。
残るのは『介護を仕事にしている人』と『介護を受けて対価を払う人』っていう人間同士の関係だけじゃないですか。

今は、利用者からの暴力について書いているけれど逆だってそうです。

言葉遣いが乱暴な職員。
過度に馴れ馴れしく接する職員。
意地悪な職員。
直接的な暴力をふるってしまう職員。

言うことを聞かないから。邪魔ばかりするから。寝てくれないから。

それらは、お金をもらっているから我慢すべきことな訳ではないです。
お金を頂いているのは、サービスを提供しているからなんだから。

それでもやっちゃいけない理由。
僕はお互いに人間だから。としか考えてないです。

もし介護職員の暴力が仕方ないのなら、利用者の暴力も仕方ないです。
逆に利用者の暴力も我慢して受け入れてしまうなら、職員が暴力的なことも我慢してもらうしかないと思う。

お互いに権利を有した人間だから。

先日、SNS上にスーパーでの会計後に「ありがとう」と僕が言ったら怪訝な顔をされたんですよって書いたんですね。
そしたら、いろいろな方からコメントを頂きました。
・私も言うよ!
・私は「どうも~」って言うよ!
・ぜんぜん変じゃない!

みたいに、多くは「お礼の気持ちは伝える」って意見でした。

あとあと振り返ってみたら当然ですよね。

レジ係=品物を会計をすることでお店から給料をもらう
僕=品物を買うことでお店に代金を支払う

間にお店が入ってはいるど、品物=代金なんだから後は人間同士だけ。
レジ係さんは「品物を買ってくれてありがとう」と言った。
僕は「レジを素早く打ってくれたこと&ありがとうと言ってくれた事にありがとう」と言った。
それだけのことですもの。

バスの運転手さんも、タクシーの運転手さんも。
レジ係さんも、品出し係さんも。
コックさんも、ウェイターさんも。

人と人とが関わりあう間にお金があったとしても、お互いに等価ですよね。

介護を受けてる人は「お金を払ってやってる」んじゃない。
介護をしてる人も「介護をしてやってる」んじゃない。

と思うんですね。

お互いに対等。
利用者に尊厳があるならば、職員にも尊厳はある。
職員に権利があるならば、利用者にも権利はある。

そんな単純な世界でいいんじゃないかと思うんです。

誰かの権利が声高に叫ばれる時に、誰かの権利が抑制される。
なんとなく、そんな場面、見かけませんか?

暴力を始めとした、「やってはいけない行為」については
職員、利用者どちらにも毅然とした対応が求められると思います。

個人ではなく施設のルールとして。
生活をしていく上で、みんなが守るべきルール。
それを守るのに、利用者も職員もない。

そこからかなぁと思うんですね。

なので、利用者の暴力に対しては施設としてルールを決めること。
その中に【退所】というものがあっても当然だと思います。

そして、それを本人、家族に確実に伝達すること。

それでも暴力がやめられないのであれば、それは集団生活を送ることができないと判断するべきだと思います。
場合によっては警察の介入も必要でしょう。

ただし、それは職員にも同じです。

暴言、暴力がある職員は、適していないと判断する必要があるのではないでしょうか。

いかなる理由があろうとも。

僕はそんな考えです。

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