自立支援について介護保険外サービスを展開しながら考えたこと

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以前にも「介護施設での自立支援」について軽くブログで触れてきましたが、

今日は施設ではなく在宅で生活されている人への介護保険外サービスを通して感じた自立支援について書いてみたいと思います。

自宅の庭に畑を作って!

改めて自立支援について考えるようになったきっかけなんですが、外出支援やご自宅での家事援助などでご利用頂いている方からのお電話での相談でした。
「庭に畑をしてたんだけど、一人じゃできないから手伝ってもらえない?」
まぁ、介護以外での便利屋のような形で営業してますので、断る理由なんてないですよねw
サクッと日付を決めて、特段考えることなく引き受けました。

当日も作業着姿でルンルンでご自宅へ。
言われるがままに、畑であった区画に鍬をうっていきます。
さらに、肥料をすきこんだり、畝を作ったりであっという間に1時間半。
畳3枚分ほどのスペースに畑の出来上がりです^^

ここまで、全く何にも考えずに作業して、お支払いを頂いて・・・。
強いて言うなら『楽しかった』くらいですよね、考えてることなんてw

でもね。
後日、営業に回る際に
・ご自宅の障子の張替え
・庭での畑づくり
などなど、色々お手伝いできます^^
ってホクホクしながら伝えると、驚かれるんですね。

なぜか。
介護保険外サービス=介護に関するサービス・・・・なのに畑⁉って感じでw

そう言われてみると、僕の中でも介護のサービスで畑?
まぁ、便利屋ではあるけど・・・。
畑?
って少し考えてしまいましてw

自分なりに屁理屈をつけることができたので、本日の公開となりましたw

介護と畑は関係ない?

さて、そんなきっかけで考えた自宅の畑と自立支援ですが。

そもそも、以前にブログ記事で自立支援について書いた時から思ってたことなんですが。
今更考える【介護施設での自立支援とは】
実は、ここに書いた自立支援に関する3つの解釈とも僕の考えは微妙にずれてるんじゃないかと思ってるんですね。
(別に卑屈になってるわけではなく)
と、言うのも僕にとっての自立支援って、【それまでの生活の再現】が鍵になってると思うんですね。

前記事で書いた【自立支援の3つの解釈】も含めて書いていくと、
解釈⓵「要介護度の維持や改善=自立支援」だと、
要介護度の重度化によってできなくなった、又は困難になった生活を取り戻すために要介護度の維持や改善が必要だとする考え方なんじゃないかなと。
解釈⓶「ADLの向上=自立支援」についても同じですよね。
ただ、必要とする事柄が、要介護度の変化から心身機能の変化に変わってるだけです。
解釈⓷「選択権の尊重=自立支援」に関しては、自分自身でできない為に選択肢から消えてしまっていた生活行為が、他者の部分的な介入によって選択肢として再浮上することもあり得ますよね?

今回の畑に照らし合わせると・・・。
一昨年までは、
・早朝から畑の手入れをしていた。
・草を抜いたり、水をやったり、肥料をまいたり忙しかった。
・収穫する楽しみ、次に何を植えるか考える楽しみがあった。
・近所の方に収穫した野菜をおすそ分けしていた。

昨年は
・やることが無いから、昼前まで寝ていた。
・することがないから、一日中、家でゴロゴロしていた。
・畑が荒れていくのを見るのが悲しかった。
・家から出ないから人との付き合いも減った。

すごい変化ですよね^^;
でも、原因って
「腰が痛くて畑が耕せない。」
これだけですよ?w

そりゃ、通院とかリハとかで腰が治って、鍬をバリバリに振り回せる80代後半を目指すこともいいと思いますけど。
でも、耕して畝を作る所ピンポイントで他者の介入があれば、あとは自分でできるわけでしょ?
なら、介入したら良いがな。

ちにみに、畑を作ってから何週間も経ちますが、畑に関して手伝ってなんていう依頼はありませんw
ご自分で頑張っておられるようですw

最後に

自立支援ってなんだ?って凄く考えられているテーマだと思うんですが、僕にとってはやっぱり「生活の再現」っていう言葉が一番しっくりきます。
ADLの向上も、要介護度の改善も生活を再現するための方法の一つだと思うし。
よく生活の質の向上って言葉を聞きますが、生活の質ってなんですか?
あくまでも、本人がこれまでに送ってきた生活を基準として考えるものですよね^^
だからフェイスシートなんかにも生活歴が載ってたりするんですよね?

もちろん、全てが他者の介入で成り立つ依存状態になって良いとは言いません。
でも、部分的に人に頼る。人に甘える。それも自立した生活の一部じゃないですかね?

僕だって、人にご飯作ってもらうと嬉しいしw
洗濯畳んだり、お風呂洗ったり手伝ってもらうことあるし。

できない所を手伝ってもらって、できることを頑張る。
できることも時々、手伝ってもらって、他のことを頑張る。
しんどい事を人に助けてもらって、やりたいことを楽しむ。

ある意味、人間的な生活じゃないですか?w

保険外の介護サービス。
よくよく考えてみると、介護保険のルールに縛られない介護サービスなんですよねw

だから、僕にとって、介護保険外サービス『心』にとっての自立支援とは。

生活を再現すること。

これで良いのかなと思ってます。

もちろん、新しいチャレンジもお手伝いしますけどw

買物に行けない人には、買物代行でも同行でもいい。
風呂に入るのが難しければ手伝うし。
通院が難しければ、往診してくださるドクターを紹介するし。
通院同行もできるし。
作物の収穫がしたい人には、畑も作りますw

ただ、家で生活したい人が、生活していけるように手伝う。
そんな単純なお仕事で良いのだなぁと感じたのです^^

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